運の良さと個の時代 2022.11.19 松下幸之助翁が社員を採用する際に、「あなたは運がいいですか?」と問いかけて、運がいいと答えた若者を採用したという話を聞いたことがあります。 私は運の良し悪しは、多かれ少なかれ先天的な要素があるのではないかと思い、松下翁の問いかけの意図に少々疑問を持っていました。 ところが先日、松下翁と直接接した
「怒り」の根底にあるもの 2022.11.17 怒りっぽい人が、他の場面では気が弱かったり、優しい人だったりすることを経験したことはありませんか。もちろん正義感などから爽やかとも言える怒りを発する人の中には、強くしかも優しい人が数なくありません。 怒りというのは必ずしもその人の強さや攻撃的な気質を表現しているのではありません。何故なら
「あきらめない」 2022.11.17 神は人に乗り越えられな苦痛はお与えにならないという言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。私は難病で苦しみと不安に陥った会社の後輩に、この言葉を伝えたことがあります。 「日は昇り日は沈む」 これは旧約聖書第1章1~8節のコヘルトの言葉にある一文です。アーネスト・へミングウエイの「日はま
成功するより先に幸せになること 2022.11.14 ポルトガルに来て日本との違いを感じたことはたくさんあります。中でも大切なことは、ポルトガル人は日本人に比べて、成功することより幸せになることを優先しているのではないかと想像したことです。 私の心理学の師匠が、人生において成功より幸せになることの方を先に考えるべきと言った言葉と重なりました
ギリシャ的善と対話について 2022.11.13 古代ギリシャの哲学者ソクラテスは「誰ひとりとして悪を欲する人はいない」と言いました。この言葉は性善説を説いているのではなく、「すべての犯罪者には、犯罪に手を染めるに至った内的理由がある」という意味です。 すなわちソクラテスの唱えたギリシャ的な「善」とは、道徳的あるいは倫理
「幸福」とは常に手の内にあるもの 2022.11.13 リスボンで生活を始めて、幸福に対する考え方が随分と変化しました。 この地で感じたのは、何事にも求めすぎないほどよさが人の幸福にとって大切なのではないかということです。アメリカ型の消費社会と自由競争が当たり前になった20世紀、より良い生活を志向し、より多くを所有し消費することが当たり前になりまし
師から学んだ「幸福」について 2022.11.13 幸せとは何か、生と死とは何かについては、どんな方でも1度や2度、いや一生のうち何度も思い巡らすことのあるテーマだと思います。私にとって幸せとは何かについて胸に突き刺さるような衝撃を覚えたのは高校2年の時です。私の高校では、2年生の時にドイツ語、フランス語、英会話の選択授業がありまし
人生のおける「問題」とは何か、解決法とは何か 2022.11.12 生きていると、人は様々な問題に直面します。お金のこと、健康のこと、人間関係など、様々です。それが辛いことであれば、多くの人がそれを「問題」ととらえます。しかも単なる与えられた課題としてではなく、いわゆる問題、すなわち困ったことと捉えるのです。 しかし、それは本当に困った「問題」なのでしょうか。そ
「いまここ」を生きるということ 2022.11.12 私はこれまでの人生の中で、「いまここ」という言葉を何度か耳にしてことがあります。最初は森田療法に出会った時です。うつ病などの精神疾患を抱える方の中には「いまここ」を生きていないことが原因で苦しんでいる方が多いと聞きます。そこで森田療法においてはは「いまここ」を生きることを治療のひとつの柱としてい
なぜ「感謝」が大切と言われるのか 2022.10.26 多くの宗教や生き方についての教えの中で、何故感謝が大切と言われるのでしょうか。とりわけ逆境にある人に向かって感謝を強いることについて疑問を感じたことはありませんか。 一方あらゆる状況下で感謝をするということは、現代の量子論や認知科学の立場からも理にかなっているのです。 感