ポルトガルの母国語はポルトガル語ですが、リスボンでは英語がかなり通じます。訪れたお店で最初に応対してくれた店員さんが英語を話せなくても、英語を話せる店員さんを連れてきてくれることが多いです。
他のヨーロッパ諸国と比べても、現地の人が嫌がらずに英語を話してくれる理由ですが、私は英語教育の普及とEU統合によるものと考えていました。しかし独裁時代のポルトガルから50年近くお住まいの日本人の方によると、若い人たちの英語教育とともに、英語が話せることがステータスと受け止めていることが大きいと聞きました。
確かに、私がポルトガル語で挨拶しても、相手はHelloで返してくるなど、積極的に英語を使おうとする人が多いのに驚きます。「英語が下手でごめんなさい。」と言う人も多く、本来はこちらがポルトガル語を習得すべき立場なので、恐縮してしまいます。
一方、地方都市などに行くと英語を話せる率が下がるので、その場合はポルトガル語を話せることは大切になります。
それから、宅配や工事で家を訪れるポルトガル人は英語が話せない人も少なくありません。事前に要件をポルトガル語に翻訳して紙に書いておく、あるいは翻訳ソフトを使うなどしないと慌てることしばしばです。
なお若いポルトガル人の中には、カタコトの日本語を喋る人がいて、聞いてみると大抵がアニメを吹き替えでなく字幕で見たことで覚えたようです。私たちが日本人であることを気づくのも、話している言葉が日本語だからということも少なくありません。
そのようなわけで、リスボンでは英語さえ話せれば、それほど生活に不自由することはないと言えます。語学に関してのみならず、ポルトガル人が親切で優しいことに感謝の毎日です。
写真はジャカランダが満開のベレンの塔通りから見た世界遺産ベレンの塔です。
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