シャルル・ド・ゴールの命を救ったシトロエン

 

 映画「ジャッカルの日」(The Day of the Jackal 1973)の冒頭で描かれた、シャルル・ド・ゴールの暗殺未遂事件は事実に基づくもので、その際にド・ゴール夫妻の命を救ったのが、このシトロエンの卓越したメカニズムとドライバーの超人的なドライビングテクニックでした。

 エリゼ宮から空軍基地に向かうシャルル・ド・ゴールの車列が、パリ郊外のプティ・クラマールに差し掛かったとき、待ち構えていたテロリストが140発の銃弾を発射、ド・ゴールのシトロエンのリアガラスを粉砕、ボディは被弾、さらに後輪の1つがパンクしました。

 ところが前輪駆動のシトロエンのハイドロニューマチックサスペンションは、3輪での猛スピードでの脱出劇を、優秀なドライバーと共に成し遂げることに成功したのです。

 私はシトロエンが車輪1つを外して、3輪でゆっくり走行する動画を見たことがありますが、ドライバーの腕次第では、テロリストの銃弾を振り切るほどの猛スピードで3輪走行ができるとは知りませんでした。

 空軍基地に無事到着したド・ゴールの第一声が「トランクに積んだランチ用の鶏は大丈夫だったかね?」だったそうです。



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