現代社会においては、人体に有害な昆虫食、女性の人権を著しく侵害する男女共用トイレといった、常識で考えれば明らかにおかしいとわかるものが、いつの間にか社会に浸透してゆき、問題提起すら忘れ去られる世の中になりました。
ゼレンスキーという独裁と汚職まみれの大統領が英雄扱いされ、ドナルド・トランプという平和を愛する大統領が帝国主義者のレッテルを貼られていても、オールドメディアが報じる偏向報道を疑いもせずに信じてしまう方も少なくありません。
私は30代の頃に、危機管理の第一人者からぜひ読むように勧められた書籍が「空気の研究」(山本七平著)です。
この書籍で論じられているのは申し上げるまでもなくH2Oの化学記号が示す空気ではなく、人が場を共有する際に醸し出す空気、雰囲気についてです。
近年、政治の議論で聞かれるようになった、同調圧力もその類型のひとつでしょう。
この書籍で著者は冒頭、戦艦大和の出撃が如何なる状況下で行われたかを例に出して、この空気の正体を明らかにしてゆきます。
その一文を引用させていただくと、
「大和の出撃を無謀とする人びとにはすべて、それを無謀と断ずるに至る細かいデータ、すなわち明確な根拠がある。
だが一方、当然とする方の主張はそういったデータ乃至根拠は全くなく、その正当性の根拠は専ら「空気」なのである。」
山本七平氏はことことを、「臨在感的把握」という言葉で表現していますが、事実やデータといった客観性、論理性を飛び越えて、その場の雰囲気や根拠のない確信が物事の判断基準になっている状態と言えるかと思います。
ご自身の日常生活の中でこのようなことを実際に体験された方も少なくないと思います。
私も同様ですが、社会生活をする上で場の空気を読むことは時として重要かつ必要なことである一方、空気に支配されたが故に言うべきことを言えない、行動すべき時に行動できないこともあることは事実です。
それは個人のみならず、社会全体がその空気の支配下に置かれることも少なくありません。
今や人類史上最大の薬害と言って過言でない、新型コロナワクチン被害においても、職場で無言の圧力を感じ、打ちたくないのに打った方も少なくないと思います。
そして被害が出ても黙殺する政府とマスメディア、これもそれぞれの組織における空気の支配が、真実を訴える勇気を阻害しているからでしょう。
先に引用させていただいた、山本七平氏の一文にそのまま当てはめるならば、
「新型コロナワクチン接種を危険とする人びとにはすべて、それを危険と断ずるに至る細かいデータ、すなわち明確な根拠がある。だが一方、安全とする方の主張はそういったデータ乃至根拠は全くなく、その正当性の根拠は専ら「空気」なのである。」
政府の移民政策に対する世論も同様です。
移民政策への反対に外国人差別を理由に異議を唱える方々は、移民政策そのものが外国人に低賃金で重労働を強いる、現代の奴隷制度、すなわち外国人差別そのものであるという視点に気づかないのです。
さらに労働市場から日本人を締め出す日本人差別、そして治安の悪化と経済の低迷を生み出す売国の政策であることに気づかず、外国人差別という論拠の薄い空気が、稚拙な議論を醸成しているのです。
ところで私自身、過去に何となくおかしいと感じながら、それを否定する明確な根拠を持たないが故に前に進んでしまったことも少なくありません。
かつて不活化インフルエンザワクチンを接種していたこともそのひとつです。
接種しても感染したという話を何度耳にしても、なるほどと思いつつも、問診票に記入する自分がいました。
もしその時代、厚労省が戦後の薬害の中心にいたことを思い出し、かの前橋レポートの存在を知っていたならば、すぐさま接種を取りやめたでしょう。
これなどは情報不足が原因で、空気の支配に逆らえなかった1例かと思います。
そのような中、昨年大晦日の紅白歌合戦で、この空気の支配を見事に打ち破ったと思える出来事が起きました。
広島の原爆投下を思わせるランプをかわいいと表現した韓国の歌手(当日は体調不良で出場辞退)が所属するグループの演技が終わった途端、2名の男女の司会者が沈黙を貫いたと聞きました。
職業以前に、人としての倫理観を優先した勇気ある振る舞いは立派だと思いました。
一方、出場停止を求める多数の署名を受け取らず、出演を決定したNHK側はどのような空気に支配されてこのような愚行に及んだのでしょうか。
近年数々の偏向報道を繰り返してきたNHKは、そうした空気の支配により、自らの判断により戦艦大和と同じ運命を辿っているように思えてなりません。
現代は武力戦のみならず、情報戦、認知戦が日々の生活を脅かす複雑極まりない時代です。
政府やマスメディアが誤った情報を流し、それを受け取った個々人の認知が世論を形成、社会の空気を醸成する中で、空気に呑まれず、同調圧力に屈せず、正しい情報と判断を得るためには、かつての時代よりはるかに大きなエネルギーを要する時代になったことを痛感します。
私は日本が危険な空気を醸成する情報鎖国の道を歩んでいることに危機感を覚えます。
同時に労働鎖国を排外主義と批判する空気の支配を何としてでも止めることが重要と考える次第です。
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