年末にサン・テグジュペリの「星の王子さま」を読んでいます。
飛行家でもあったアントワーヌ・サン・テグジュペリは、第2次世界大戦中の1944年7月31日、ロッキードF-5Aでフランスのボルゴ飛行場を偵察飛行のために飛び立ちました。
彼が乗った偵察機はドイツ軍の戦闘機に撃墜されマルセイユ沖に沈みました。
その後長い間サン=テグジュペリの搭乗機は発見されませんでしたが、1998年9月7日、彼のつけていたブレスレットが漁船の網に引っかかり、2003年に残骸が引き上げられました。
彼の遺体はまだ見つかっていません。
そして2008年になって、サン=テグジュペリの搭乗機を撃墜した当時ドイツ軍のBf109戦闘機のパイロットだった人物が名乗りを挙げ、自分はサン=テグジュペリのファンだった、そうと知っていたら撃墜しなかったことを告白したのです。
戦争が生んだ悲劇と言えます。
私はサン=テグジュペリのブレスレットが発見されるずっと昔にマルセイユの沖合を旅客機で飛んだことがあります。マルセイユからコルシカ島のアジャクシオを往復する便でした。
シュド・キャラベル(SE 210 Caravelle)いう、1958年に就航した古いフランスの双発ジェット機です。
カソリックのシスターが搭乗されていたのが印象的でした。
再びこのルートを飛んだ時は、マルセイユ沖のサン=テグジュペリに手を合わせると思います。
サン=テグジュペリがつけていたブレスレットは、現在パリのルブルジェ空港の航空博物館に展示されています。
ブレスレットには妻コンスエロの名、そして連絡先として「星の王子さま」の出版元であるレイナル&ヒッチコックの名と所在地が記されていたそうです。
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