ゆめみるハワイ

南国の都市に到着して飛行機のドアが開き、ふっと暖かい外気を受け止める瞬間が好きです。

私にとって南国の都市とは、日本の近くだと宮崎や鹿児島、那覇、遠いところではパペーテやケープタウンなど。ボラボラ、マウイ、石垣も素晴らしいですが、都市と呼ぶには小さすぎます。 

ホノルルはアメリカの一都市ということもあり、私にとってはパペーテ、ケープタウンに続く3番目でした。ところがある日のこと、夕食の後にふと手にした吉本ばななのエッセイ集「ゆめみるハワイ」を半分まで朗読してみたところ、その順番を少々見直すべきかなと思いました。

片岡義男の小説やエッセイ集を彷彿とさせる登場人物の自然さ、こだわりのなさ、それを見つめる著者の同じくこだわらない自然な眼差しが心地よかったです。 

タラップを降りた乗客に、フラガールがレイをかけて頬にキスしてくれた時代は去り、ワイキキビーチには超高層ホテルが建ち並ぶのが現実ですが、日本からはパペーテに比べればそう遠くもなく、便利なことこの上ないホノルルに、またしばらくぶりに足を運んでみたくなりました。

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