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リスボンに暮らす(2)  リスボンでの食生活 

 リスボンに住み始めて毎日の食事に対する感じ方が変わった。新鮮な魚、野菜、果物が豊富で、高度成長期だった子供の頃に日本で味わった味覚が蘇ってきたからである。3ヶ月で体質が変わってきているのが実感できる。買ってきたパンにはちゃんとカビが生えるし、防腐剤を使っていないせいか惣菜は日本より腐りやすい。そういう意味で、食通でない私も日本にいた時より食事に興味が出てきたのである。

 ヨーロッパは一般的に物価が高いが、その中でもポルトガルは相対的に物価は安い。外食は金額的には日本とさほど変わらないように思うが、中身を考えると倍以上の価値を感じる。高級レストランの支払いにおいては、日本の同等レストランの3分の2か半分くらいの印象である。
 一方、食材の安さは日本の比ではない。スーパーのレジでレシートの金額を見て驚くことしばしばである。

 リスボンに住んで意外だったのは、魚料理だけでなく寿司や味噌汁を普通に味わえる点である。ポルトガルはヨーロッパでも魚の消費量が際立って多い国で、マグロ、サーモン、タラを使った料理が豊富である。寿司のネタは種類こそ少ないが、スコットランド沖合やアルジェス諸島近海で捕れるマグロの新鮮さはそれをカバーして余りある。日本の高級レストランや料亭向けに輸出されているマグロをこちらでは日常的にいただけるのがありがたい。
 
 外食においては、料理だけでなくお店のスタッフとのコミュニケーションが食欲を倍増させる。私にとってポルトガル人はラテン系にしてはシャイで控え目な印象だが、極めてフレンドリーで親切である。どんな場面でも挨拶は欠かさず、礼に始まり、礼に終わるところが気持ちがいい。人に対する関心が強いのか、よく相手を見ていることに関心する。先日もスーパーのレジで並んでいたらレジのトラブルでなかなか前に進めないでいたところ、遠くの方からスタッフが飛んできて空いているレジに案内してくれた。こういうことが日常度々あるので、どこで見ているのだろうと不思議になる。

 繰り返しになるが、私は食事、料理の知識に乏しい人間である。日本人の会話は欧米人のそれに比べて、なぜ食べ物の話が多いのかについて疑問に感じていたひとりでもある。それが故に、ここまで書くのに普段の投稿の倍くらいの労力を要した。それでも書きたくなったのは、やはり衣食住の基本を抜きに人の生活は成り立たないからである。日々の食事にさほどの興味を持たなかった自身への自戒の意味と、文明生活に対する自分なりの見直しをする意味で苦手な投稿をさせていただいた次第である。

 リスボンでは点滅するネオンはほぼ皆無に等しい。日没後にビルの高層階から市街地を望んでも、街の明かりの少なさに驚く。街を歩いていても、奇妙な光や音を強制されることが皆無に等しいので、ストレスを感じない。私が幼い頃の時代のように、子供がボール遊びをしている姿を見るとほっとする。
 文明が進むにつれ、外部から入ってくる雑多な情報や刺激がどんどん増える。経済性が優先された食品には余計なものが加えられる。考えてみれば、食べ物の中に食品以外のものを入れるとは随分と野蛮である。

 コンピューターや飛行機はトラブルがなくて当たり前である。同じく、目には見えない食の安全確保に慎重になるのは当然のことである。

 文明の進歩と経済成長により、目に見えない価値がなおざりにされがちな現代社会のあり方を懸念せざるをえない。そろそろ人類は物質的な価値や便利さ追求から、古来からあった目に見えない価値を見直し、より高度で真に洗練された文明へ飛躍する段階に来たのではないかと思う。

 リスボンでカビの生えたパンを見ながら、こんなことを思った次第である。

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