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日本で世界でどう生きるか (13)

 以前にも書かせていただいたが、私にとって意識と生命現象は人生における最も大きなテーマである。このことに関してロバート・ランザ博士が昨年英紙Expressで重要な発言をしている。空間から全てを取り去ったら時間も空間も存在しない状態になる、すなわち我々の認識が時空というものを創造しているのであり、時空は客観的に存在するものではないというのである。歴史を遡れば、意識の重要性に関してはマックス・プランクもユージン・ウィグナーも量子論を議論する上で欠かせないものとしている。

この話に関連して、18世紀にアイルランド国教会のジョージ・バークリー主教が「誰も居ない森で、一本の木が倒れたら、その木は音を出して倒れたか。」という問いかけをし、バークリー主教や多くの学者が「木は音を出さなかった」という見解を発表している。これは哲学における認識論であり、今日の認知科学の源流となりうる。

 先ほどのロバート・ランザ博士の話に戻るが、博士によると脳は時空を持った世界を統合するためのツールであり、人間は脳を失った死後に新たな時間に突入するという。「新たな時間」についてはアインシュタインも親友ミケール・ベッソの死に際して贈ったことばの中で、「現在、過去、未来は単なる幻想」としている。

ニュートン力学の時代には絶対的な時間を認めてたが、相対性理論はそれを否定し、さらに量子論によって、再びニュートン力学の時代の時間の認識に元返りしている。相対性理論と量子力学の統合が今後どのようになるかが注目される。

私は認知科学を学ぶ中で、現代科学というものがあくまでも要請(リクエスト)に基づくもので、この世に絶対的な真実は存在しないという一定の知見を得ることができた。その根拠は1930年のゲーデルの不完全性定理に始まり、90年代に入ってグリムの定理に至る20世紀の偉大な研究成果によるところが大きい。それは仏教の源流を辿り、釈迦の偉業を考える上で最も重要な「縁起と空」とも符合する。グリムの定理は神が存在しないことを証明したと言われているが、グリム自身は「人間理性によって理解可能な神」と断り書きをしている。

ランザ博士は脳は意識の受け皿であると仮定しているが、そうだとするとすべての物質に意識が宿りうる可能性も否定できない。これは太古からの汎神論にも通じる考え方だが、現代物理学が到達した地点から考えると、人間理性によって理解不可能な存在とも言えるのではないか。

それにしても人間意識というものがランザ博士の言うようなものであれば、何故我々は脳を獲得しこの時空を生み出すようになったのかが謎である。

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