日本に住み続けることのリスク

ポルトガル移住を決意した積極的な理由は、かねてより欧州に住みその文化や社会のあり方に日々触れたい思っていたからである。
その一方で消極的な理由として日本に住み続けることのリスクを感じたことがあげられる。
私見ではあるが、日本の経済不況は東京五輪の後でさらに加速することが予想される。
日銀がつい最近インフレ2%を断念したのも、低賃金が物価高をカバーできないことが理由の一つではないかと思う。
長期のデフレに慣れた後、低賃金のままでインフレに突入したらどうなるか。
購買力がインフレに追いつかず、日本経済はさらに停滞するであろう。
さらに少子化と高齢化が経済不況に拍車をかける。
少子化を補うのは外国人による労働力の確保である。
しかし日本という国は良くも悪くも欧米の文化の流入や国際化から取り残された国である。
物だけは欧米から取り入れたが、欧米の社会システムは真似しなかった。
こうした状況下で外国人居住者が増えることは、国のあり方に何らかの変化をもたらし、日本という国がそれにうまく対処できるかどうかは疑問である。
ポルトガルはリーマンショックの後、外国人へのビザ発給と引き換えに不動産投資を募り、GDPはプラスに転じている。この先も経済の安定が予想されている。
しかし私にとってのポルトガルの魅力はGDPという経済指標ではない。
温暖な地中海性気候、親日的で温和な国民性、豊富な食材と物価の安さなど、など。
私はポルトガルという経済指標では計り得ない、成熟した社会の未来に期待するのである。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。